会長挨拶

平野 伸一[54ら会 第5代会長]

2023年5月に新型コロナウイルスが5類相当となってから1年が経過致しました。街中には以前の賑わいが戻ってまいり、都心や観光地には訪日外国人で溢れかえる日常となり明るい希望が見えてまいりましたが、54ら会の皆さまはお元気にお過ごしのこととお慶び申し上げます。この度、櫻井直子前会長を引き継ぎ、「54ら会」の第5代会長を拝命致しました平野伸一(教育)でございます。

これまでの4年間は新型コロナウイルスに翻弄された4年間でした。2020年は早稲田大学も対面授業がほとんどなく大半の授業がオンラインでしたし、早稲田祭も参加者全員が感染対策をして、飲み会やコンパは自粛というような厳しい環境でした。しかしながら、明るく元気な櫻井さんの下、徐々に対面での幹事会や各種イベントの開催が盛んとなり素晴らしい年次稲門会となりました。これもひとえに54ら会の会員の皆さまのご尽力の賜物と心より御礼申し上げます。

これからの4年間で私たちは「古希」を迎えることになります。杜甫の詩にありますように「人生七十古来希なり」で、唐の時代や中世では70歳という年齢は希な存在でした。しかし、現在では平均寿命が男性は81歳、女性は87歳となっており、人生100年時代とも言われております。

「80歳の壁」でベストセラーとなった和田秀樹院長の著書によりますと、男性は9年間・女性は12年間という期間、この期間は何を表す数字かと言いますと、病気や認知症などで寝たきりになったり、誰かに介助されたりしながら生きる平均期間を表したものだということです。心身ともに自立して健康でいられる年齢を「健康年齢」と言います。その年齢は男性が72歳、女性が75歳と言われております。つまり、健康年齢と平均寿命との差が男性は9年間で、女性は12年間だということです。

男性の健康年齢(72歳)は、私たち54ら会メンバーがこれからの4年間で多くの皆さまが迎える年齢となります。また、女性の健康年齢(75歳)は、次期6代会長の時期に迎える年齢となります。いずれにせよ、これからの年代はご家族の介護問題だけでなく、ご自分の年齢が健康年齢の平均年齢と重なる時期を過ごすことになります。

老後心掛けたい、元気に生きるための「あかさたなはまやらわ」ではじまる10の動詞というものがあります。

歩く  /  噛む  /  サボる  /  食べる  /  和む
話す  /  学ぶ  /  役立つ  /  楽観する /  笑う

その中でも、「学ぶ」=勉強 は最高の脳の健康法と言われており、脳の機能上は75歳くらいまでは記憶力はさほど衰えないそうです。急激に衰えるのは「覚えようとする意欲」だそうで、「年をとるから」ではなく「覚える気が無い」から記憶力は落ちていくということだそうです。

そして、健康に生きていくために前向きに生きる4つの工夫というものがあります。

  1. 週2回 年100回くらいの「小さな初体験」を目指すこと
    ・・・54ら会にはイベントや「小さな体験」が数多くあります。
  2. ベストセラーに関心を払う習慣を持つこと
    どんな本が売れているかに関心を持つと、前頭葉を鍛える訓練になります。
    ・・・54ら会には「読書会」があります。
  3. この人元気だなと思う人を真似ること
    ・・・54ら会には「元気な人」が大勢います。
  4. 毎年、立派なスケジュール帳を買うこと
    老後に必要なことに「キョウヨウ」と「キョウイク」という言葉があります。
    「キョウヨウ」は「今日の用事」であり、「キョウイク」は「今日行くところ」です。
    スケジュール帳に書くような暮らしがポジティブに生きられることに繋がります。
    ・・・54ら会には「今日の用事」「今日行くところ」がいっぱいあります。

「早稲田大学校友会1979年年次稲門会(54ら会)」は、

  • 誰でも、どこでも、いつでも参加できる54ら会
  • 稲門祭はじめ様々な活動で、早稲田大学に貢献する54ら会
  • 無理なく参加して、はじめての仲間でも楽しめる54ら会
    そして、健康で80歳の壁を楽々と超えるよう皆さまと歩んでいきたいと思います。

気軽に参加できる54ら会ですので、多くの会員の皆さまのご参加をお待ちしております。

この前向きの言葉を心に持ちながら、皆さまとともにこれからの生涯を歩んでいきたいと思います。

2024年6月吉日
平野 伸一