2021/7/20 第4回オンラインセミナー(山口 博)

『姿勢と認知症はリンクする? ~えっ!こんな関係が!~

2021年7月20日(火)19時30分から
第4回 『54ら会オンラインセミナー&懇親会2021』を開催しました。
今回のオンラインセミナー発表者は、放送大学やテレビなどで活躍されている
「ゴッドハンド山口」こと山口博さん(第二文学部)です。
山口さんは、東京 青山でカイロプラクティックを営んでおられ、
これまでにも幾度か健康セミナーをお願いしています。
アルツハイマーや多発性脳梗塞など医学的な原因で起こると言われている認知症ですが、
今回のセミナーは、脳の細胞などの医学的レベルではなく、姿勢と認知症との関係、
これから役立つ日常姿勢のことやストレッチ、元気の素と言われている“ミトコンドリア”と
姿勢の関係を講演していただきました。

我々54らも前期高齢者となる世代となりましたが、厚生労働省発表(H24年度)では
65歳以上の方約462万人(全体の15%)が認知症だそうです。
それが2025年には約5人に1人を占める可能性があるとも言われています。
2題の認知自己分析テストで出題され全員が真剣に回答しましたが、確かに、
「身近な人や物の名前が出てこない」「昨日食べた食事のメニューが思い出せない」
「前にも同じ話をしていた」と指摘されることなどが多くなっています。
20問の第1題目のテスト結果では、自身の認知機能低下状況を知ることができました。
そして、絵やイラストを交えた第2題目のテストでは、記憶や見当識など障害が認められている
正常な状態と認知症の中間位と言われる軽度認知障害の程度も分かりました。
      

    

認知症への影響は、「歩幅の狭い人」は「歩幅の広い人」に比べ、
なんと認知機能が3.4倍、女性だけでは4.6倍も多くなるという統計データがあるそうです。
セミナー中ではモニター前から離れ実際に歩いて良い姿勢と悪い姿勢の違いで
歩幅が変わることを全員が体感しました。
そして、背筋を丸めると歩幅が狭くなり、認知症へのリスクが高まることを理解した上で、
山口さん考案の「ヴィクトリー WASEDA!」ストレッチで丸まった背筋を伸ばし、
全員が脚の筋力を刺激した上で再度歩いて歩幅の広がりも感じることができました。
何気なく日常の習慣となっている「脚を組む」「パソコンモニターが低い」
「ソファーで丸まる」「長時間のあぐら」「高枕で寝る」「スマホ・ゲーム時間が長い」「腕を組む」
などは猫背を定着させる日常姿勢だそうです。
どんなに姿勢に気をつけていても、目が体の一番上にあって作業は手元が多いので、
自然と背中は丸まりやすいのはどうしようもありません。
そこで、山口さんの指導で背すじを伸ばすストレッチです。

外を歩く時の工夫も紹介されました。一般的に歩幅の目安は「身長-100cm」ですが、
平均的には65cmだそうです。横断歩道の白線幅は45cmであるので、
自身の足の大きさを足した値がちょうどいいそうです。
ドイツから参加された野尻直紀さん(理工学部)からは翌日散歩で実践したとの報告をもらいました。

姿勢のミトコンドリアの関係です。ミトコンドリアとは、生きていくのに必要なエネルギーを作る
「発電所」とも呼ばれ、これが減少するとメタボリックシンドロームになりやすいそうです。
老化と中年太りのダブルパンチを受けますが、背中の筋肉や僧帽筋を使うことで
年齢とともに減少するミトコンドリアは元気になるそうです。
ストレッチの目標は、昼・夕方・夜が基本です。
我々54ら面々が5年度、10年後、その先の健康や姿がどのようになっているか想像して、
54らの合言葉“生涯 青春!”を誓いあって双方向性のセミナーが終了しました。

広島県から初参加の沖宏志さん(理工)の乾杯のご発声で懇親会が始まります。
懇親会では山口さんに姿勢と認知症に関する質問や意見が飛び交いました。
あっという間に2時間が過ぎ、セミナーはお開きとなりました。
今回の認知症をテーマとした健康セミナーは、皆さんが気になるテーマでしたが、
楽しいセミナーをお聞きすることができました。
                           (ホスト:幹事長 中村敏昭)
【参加者】 敬称略(申込み順)
(第一文学部)梶田あずさ、櫻井直子、梶田あずさ、ラング加代子、種村隆久、田中典子
(第二文学部)山口博
(政治経済学部)番平均、宮田昌子
(法学部)小林章子
(教育学部)向坂真弓
(商学部)仁多玲子、山口佳子
(理工学部)中村敏昭、益田聡、沖宏志、益田あけみ、岡野勝
(社会科学部)斎藤悟   計 19名